『関東大震災一〇〇年の今を問う―虐殺否定・歴史改ざんを許さず』

著者:関東大震災朝鮮人・中国人虐殺一〇〇年犠牲者追悼大会実行委員会編

出版社:日本経済評論社

刊行年:2024年

概要

関東大震災から私たちはなにを学ぶことができるだろうか。震災時の朝鮮人・中国人虐殺をめぐる新たな知見、記憶の継承、国家責任の追及、歴史教育の実践記録など多彩な論考を収録。

目次

はしがき(鈴木敏夫)
第1章 日本の植民地支配と侵略の歴史から考える──戦争・侵略=植民地支配・暴力の関係性(山田朗)
第2章 関東大震災時の朝鮮人虐殺と日本軍隊──植民地戦争経験の視点から(愼蒼宇)
第3章 地域的・史料的周縁から考える関東大震災──千葉県の震災記念碑を事例として(小薗崇明)
第4章 神奈川における関東大震災の歴史実践──学校史料・生徒交流・フィールドワーク(小川輝光)
第5章 加害民衆の論理に迫る方法と課題(藤野裕子)
第6章 朝鮮人虐殺・証言から見えてくるもの──東京における事例を中心に(西崎雅夫)
第7章 関東大震災下の中国人虐殺事件──大島町事件と王希天事件(林伯耀)
第8章 横浜の朝鮮人虐殺(山本すみ子)
第9章 埼玉の自警団事件と国家責任(関原正裕)
第10章 中国における関東大震災時中国人虐殺事件の記憶継承と責任追及(鄭楽静)
第11章 在日朝鮮人運動による朝鮮人虐殺の真相究明・責任追及と日本の労働運動・社会主義運動との「溝」(鄭永寿)
第12章 「虐殺否定」の系譜を整理する(加藤直樹)
第13章 群馬の森に建立された追悼碑問題について(角田義一)
第14章 小池都知事の式典への追悼文送付取り止め問題(宮川泰彦)
第15章 「明治日本の産業遺産」と産業遺産情報センター(矢野秀喜)
第16章 イギリス外交文書のなかの関東大震災──朝鮮人虐殺否定論の批判的検証を中心に(鄭栄桓)
第17章 関東大震災時の虐殺に関する国会での対応──歴史の抹殺は許されない(藤田高景) 
第5部 関東大震災朝鮮人・中国人虐殺100年犠牲者追悼大会実行委員会の取り組み(田中宏、野平晋作、林伯耀、藤田高景)
あとがき──関東大震災一〇〇年からさらなる明日に向けて(鈴木敏夫)

http://www.nikkeihyo.co.jp/books/view/2666