○呉鎮副官宛打電 九月三日午前八時十五分了解
各地方長官宛 内務省警保局長出
東京付近の震災を利用し、朝鮮人は各地に放火し、不逞の目的を遂行せんとし、現に東京市内に於て爆弾を所持し、石油を注ぎて放火するものあり。既に東京府下には一部戒厳令を施行したるが故に、各地に於て充分周密なる視察を加へ、鮮人の行動に対しては厳密なる取締を加へられたし。
《此電報を伝騎に もたせやりしは二日の午後と記憶す。当時の衆人の印象は斯の如かりしなり。事後又は他地方の人には考へも及ばざるべし。》
【出典】姜徳相・琴秉洞編『関東大震災と朝鮮人――現代史資料』(みすず書房)、18頁