『関東大震災 描かれた朝鮮人虐殺を読み解く』

  • 著者:新井勝紘
  • 出版社:新日本出版社
  • 刊行年:2022年
  • 概要
  • 関東大震災から99年。震災時、東京、関東周辺で軍隊・警察及び自警団によって6000人以上と言われる朝鮮人が殺された。その混乱の中で、この事実を絵筆で描いた画家たちの絵と新発見の幻の画家・淇谷による「関東大震災絵巻」を公開し、そこから私たちに問いかけられた課題を考える。

  • 目次
  • はじめに
  • 序 関東大震災と私──義母の体験から
  • Ⅰ 「描かれた朝鮮人虐殺」論にむかって
  • 1 「描かれた朝鮮人虐殺」からのアプローチ
  • 2 「虐殺絵」への視点──国立歴史民俗博物館の常設展示「関東大震災」にかかわって
  • 3 高麗博物館の「虐殺絵」展示の視点 
  • Ⅱ 少年が見た朝鮮人追跡
  • 1 子どもたちが体験した「鮮人騒ぎ」
  • 2 子どもが描いた“赤と黒の世界”
  • 3 一〇歳の少年の目に焼きついた光景
  • Ⅲ 一枚の「虐殺絵」スケッチから見えるもの
  • 1 まるで虐殺の「実況中継」のよう
  • 2 作者は河目悌二か
  • 3 同人たちの体験談
  • 4 作者の視座とまなざし
  • Ⅳ 萱原白洞の「東都大震災過眼録」
  • 1 震災絵巻の発見経過
  • 2 白洞の執念
  • Ⅴ 柳瀬正夢と堅山南風
  • 1 「ねじ釘の画家」・柳瀬正夢と震災
  • 2 生まれ変わった柳瀬正夢の震災スケッチ
  • 3 日本画家・堅山南風のその時
  • 4 紙背に虐殺を描いた「自警団」
  • Ⅵ 試論・新発見「関東大震災絵巻」に迫る
  • 1 幻の画家「淇谷」の絵巻物がオークションに登場
  • 2 関東大震災一〇〇年を前に新しい虐殺絵に出合う
  • 3 「関東大震災絵巻」第一巻の「自序」
  • 4 第一巻の「自序」の要約
  • 5 新絵巻物・第一巻を読み解く
  • 6 朝鮮人虐殺の四つの場面に迫る
  • 7 虐殺場面の先の状況
  • 8 「関東大震災絵巻」第二巻の「自序」
  • 9 新絵巻物・第二巻を読み解く
  • 10 「自序」について
  • おわりに
  • 参考文献一覧

https://www.shinnihon-net.co.jp/general/product/9784406066815