『朝鮮植民地戦争―甲午農民戦争から関東大震災まで』

  • 著者:愼蒼宇
  • 出版社:有志舎
  • 刊行年:2024年

  • 概要
  • 朝鮮の人びとは甲午農民戦争以降、50年以上にわたって日本の侵略と植民地戦争にさらされ続けた。それは彼我の力が圧倒的に違う「非対称戦争」であるがゆえに凄惨なジェノサイドを伴い、その延長線上に関東大震災時の朝鮮人虐殺は起こったのである。平時のない植民地戦争のなかで虐殺体験や朝鮮民衆への憎悪・恐怖を内面化した日本軍人・兵士たちと、その暴力にさらされながらも抵抗し続けた朝鮮民衆の姿を通して、植民地近代論のように、抵抗の領域を歴史の表舞台から周辺化しようとする傾向を批判し、日本近代史に圧倒的に不在だった植民地戦争の実態を描き出す。

  • 目次
  • 序章 朝鮮植民地戦争とは何か
  • 第一章 朝鮮王朝時代における民衆反乱の鎮圧と刑罰―「賊徒」と「良民」をめぐって
  • 第二章 朝鮮植民地戦争の時代
  • 第三章 蓄積された植民地戦争経験①―その理論と手法
  • 第四章 蓄積された植民地戦争経験②―日本軍隊の植民地戦争経験
  • 第五章 義兵と朝鮮社会
  • 第六章 「不穏」から「騒擾」への予兆―武断政治期後半における兵站保護と朝鮮民衆
  • 第七章 関東大震災時の朝鮮人虐殺―発揮された植民地戦争経験 
  • 終章 終わらない朝鮮植民地戦争

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784908672767